従業員へのケーキ作りでの指導も、菊地さんの味に対する姿勢が表れています。
お客様一人一人の好みが違うように、従業員のものづくりへの思いやこだわりも各人各様です。
個性を尊重しつつ、技術的なことをしっかり指導伝達します。菊地さんは、型にはめるような指導はしないそうです。臨機応変にケーキに向かい合える姿勢を学ばせているようです。
個性を主張しすぎると作り手の思いだけが詰まったケーキになります。自分とは「異なる色」の他人の話を受け入れ、自分の「思い」を少し引き、自分の「気持ち」をケーキに乗せ、1つ1つ大事に作るように指導しています。
それはまるで、お店の基調色とおなじように、ひとつの気に入った色だけではその色が映えませんが、違った色を添えることでそれぞれの色の個性を伸ばすことができ、全体のバランスを上手にとれることになるのです。
マルグリットのホームページには、「記念日だけではなく毎日食べたくなるようなスイーツを皆様へ」とあります。
贈り物ではなく、自分で選びたくなるようなケーキをこれからも作っていきたいそうです。
そんな思いがお客様に伝わっているのか、ケーキを食べられなかった方が、マルグリットのケーキだけは食べられたと言って、わざわざ埼玉から買いに来てくれるお客様がいるとのこと。話している菊地さんの表情が穏やかにゆるんでいました。
地域で愛されるケーキ屋さんとして、今後もその活動を静かに見守りたいお店です。皆さんも、ぜひマルグリットのケーキを試してみてください。決して派手ではない、やさしい味に出会えてうれしくなるはずです。