|
舶来屋では、明治期に初代が洋服を扱い始めて以来、お客さんの提案に沿って、実用本位にとどまらない服を提案し続けています。
それは現在でも変わることなく、ビジネス一本の仕様に少し普通と違う生地を使ったり、洒落っ気を取り入れ、その人に合ったスタイルのスーツを作り続けています。そして、一着一着に職人としてできることを加えることで、既成のものとは一味違う服を仕立て上げることができるそうです。
例えばニューオーダーの場合、寸法をとってから既存のスタイルを基にしたパーツを組み合わせて作成しますが、作成過程で舶来屋では、仮縫いという確認の作業を入れることで、寸法だけではない、細かい身体へのフィット感を修正してくれます。
もちろん、身体に合わせるには直接お店に伺わなくてはならないので、時間や手間がかかります。ですが、仮縫いをすることで機械作業に、長年にわたって培ってきたハンドメイドの技術が合わさることになり、「せっかく合わせて作ったけど、どうも身体に合わない……。」といった部分も、納得できるものを作り出せる、とのお話でした。
スーツを作る場合、全体的なスタイルだけではなく、ディテールを好みのものにすることで、オリジナリティを出すことができます。衿やポケット、袖口などの一見してそれとわかる部分から、裏地や芯地といった表からは見えない部分にまで、注文する人次第で無数の形が存在します。そして、舶来屋では、そういった注文する人の要望をできる限り、100%取り入れていった服を作っていきたいとのお話でした。
また、齋藤さんは、「きちんと自分の身体にあった服を着るということは、それだけで自分の信用を上げることになる、そのお客さんにとって良い服をつくっていきたい、そして『あの店に行けば、イメージしていた通りの服が作れる』と思っていただけるようにしていきたい」と語っていただきました。
自分の身体に合った服、といっても、それは上下や肩幅のバランスだけではなく、身体全体を包み込む、上下左右前後全てのバランスが釣りあっている服が身体に合った服といえます。
夏に向けて薄手のスーツを買おうと思っている方、父の日にちょっと張り切りたい方、時にはちょっと時間をかけて、お洒落にきめてみてはいかがでしょう。
|